腱鞘炎とは? ~ドケルバン病、バネ指、弾発指、肥厚性腱鞘炎、狭窄性腱鞘炎~

はじめに 

  • 腱鞘炎は、腱の通り道(腱鞘)が炎症を起こし、痛みや腫れが生じる症状です。

  • 特に親指の動作時に痛みを感じる方が多いです。

  • 放置すると症状が悪化し、指が動きにくくなることもあります。

腱鞘炎の概要

腱鞘炎は、腱と腱鞘の摩擦が増え、炎症が起こった状態です。

腱鞘炎の別名

  • 肥厚性腱鞘炎…炎症により腱鞘が厚くなった状態

  • 狭窄性腱鞘炎…腱鞘が厚くなり、腱の通り道が狭くなった状態

腱鞘炎が進行すると現れる症状

  • バネ指・弾発指…指が「カクン」と引っかかり、戻りにくくなる症状

  • ドケルバン病…親指を動かす腱の腱鞘炎

腱の機能と腱鞘

腱は、筋肉の力を骨に正確に伝え、スムーズに関節を動かす役割があります。

腱の特徴

  • 強度が高い…強い繊維でできており、大きな力に耐えられる

  • 補助機能がある…腱鞘が腱の浮き上がりを防ぎ、動きをサポート

腱鞘の役割
腱鞘は、腱を覆う半円状の組織で、腱がスムーズに動くための「滑車」のような役割を果たします。

腱鞘の場所

  • 伸ばす腱の腱鞘…手の甲側に多い

  • 曲げる腱の腱鞘…手のひら側に多い

ドケルバン病とは

ドケルバン病は、親指を伸ばす腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)が通る「第一区画」で発症する腱鞘炎です。

発症しやすい理由

  • 手の指は足の指より使用頻度が高い

  • 親指は多方向に動くため、負担がかかりやすい

  • 第一区画は2本の腱が通っており、摩擦が起きやすい

腱鞘炎の主な原因

  • 手の使いすぎ(パソコン作業、スマホ操作、スポーツなど)

  • 同じ動作の繰り返し

  • 更年期や妊娠中のホルモンバランスの変化

治療方法

  • 安静とアイシング…炎症が強い場合は、無理に動かさず冷やします。

  • ストレッチやマッサージ…筋肉や腱の柔軟性を高めることで、痛みを和らげます。

  • 鍼灸治療…血流を促し、腱や腱鞘の回復を助けます。

まとめ

腱鞘炎は早めのケアが重要です。

痛みや違和感を感じたら、無理をせず鍼灸院や整骨院に相談しましょう。